近所の川っぺりで「からし菜」の種を採種して粒マスタードを作ってみた話。
このページは川っぺりでのマスタード種の採種方法が書かれています。粒マスタードの作り方(レシピ)だけ知りたいと言う方は後編をお読み下さい。
粒マスタード
皆さん粒マスタード好きですか?
私は辛みがマイルドなせいで直ぐ無くなる(瓶小さい)し、お値段もちょっと高めでソーセージくらいしか付ける物が無いので”有れば食べるけど必須では無いなぁ”と言う感じでしたが、6月上旬 畑の菜の花種がカラカラになってるのを見て、そう言えば以前 お友達から「カラシナの種でマスタードが作れるらしいよ」と聞いたのを思い出しました。
粒マスタードの原材料
製品の瓶の原材料を見ると分かるのですが、マスタードシード、酢、食塩の3つの材料で出来ます。
いやーシンプル。wikipediaによると発酵食品みたい。酢酸でかもすのかな。
マスタードシード
本来はブラウンマスタードシード、イエローマスタードシードと言う種で、粒マスタードを作るらしいのですが、カラシナで作ってる方もポツポツいらっしゃいました。
- カラシナの自家採種から自家製マスタード
http://blog.goo.ne.jp/taotao39/e/8610943b70277be68410ab9df18d6957
からし菜(カラシナ/芥子菜)
皆さんは春先に電車や車から川っぺりに黄色い菜の花が咲いてるのって見たこと無いですか?東京の川っぺりにも生えてるの見た記憶があります。
まぁ本物の菜の花(アブラナ)の場合も有りますが、川の土手であれば カラシナの場合が多いです。春前、花が咲くちょっと前に茎をぽきっと折って茹でて食べると、菜の花とはちょっと違った大人の味で結構美味しいのですが、今回使うのはこの「種」(オリエンタルマスタードと言います)。ちなみに”菜の花(アブラナ)”の種ではマスタードは作れません。
種を取りに行く時期
地域によって異なりますが、三重では5月下旬~6月上旬 種になってます。
5月中~下旬に枝を持ち帰り、家で干してカラカラになったら種取と言うやり方もありますが、枝がかさばり量が取れない為、現場で必要な物だけ頂いて 一気に終わらせるのがオススメです。
取りに行く日は、数日お天気が続いた後。雨が降った直後だと種がはじけず、水に濡れた種を処理しなければならない為 手間がかかります。ちなみに間違ってもカラカラ状態の枝を家に持って帰ろうと思わないこと。家に帰ったら全部はじけてて、車の中が種だらけになってますよ。
見分け方
種を噛んでちょっと苦いけどピリリと辛かったら多分からし菜です。
下のサイトによると葉の付き方によっても見分けがつくようですが、食べてみるのが早いかと。
- 菜の花とカラシナの見分け方@狩猟民族の館
http://huntingfactory.blog112.fc2.com/blog-entry-169.html
種とりに必要な物
- ビニールシート(大)
- 枝が切れるハサミ
- 長袖長ズボン
- 厚手の袋 or 大きめの瓶
手順
- 枝を切る
- ビニールシートの上で踏む
- ゴミを飛ばす
- 袋や瓶に入れる
枝を切る
種の殻が緑や黄色っぽい物はまだ早く、踏んでも弾けません。ちょっと触っただけで種が飛び散る茶色のカラカラになった奴を選びましょう。
また来年も楽しむために、一箇所で取りすぎないようまんべんなくハサミで根本からパチンとします。種はちょっとでも他の物にふれるとパチパチ弾けて髪の毛が種だらけになります。
ビニールシートの上で踏む
切った枝をある程度まとめて足で踏みます。はじける種。非常に楽しいです。
ゴミを飛ばす
多くの種+殻がビニールに落ちたら枝を取り出し、ビニールシートの両端を持って振ります。すると重い種だけが底に沈み、殻が上がってくるので殻を手で捨てます。
ある程度の殻が取れたら再度ビニールシートを振り、風で細かいゴミを飛ばしましょう(細かいゴミは後ほど処理します)。
種だけ袋や瓶に
種は小さいですが、多少こぼれてもまぁいいでしょう。袋や瓶に入れます。
ちなみに体積的に種の1.5倍量程度のマスタードが出来ます。
細かいゴミの掃除と乾燥
ここからは自宅で作業をします。
ゴミを吹き飛ばす
上記の種を採る作業までは楽しいのですが、ここからの作業は手間がかかり、正直つらいです。
採った種はまだまだ沢山のゴミが残っているので、料理の用の”ざる”で10回ほどトントンして大きなゴミを取り除きます。
それでも小さいゴミは残ってしまうので、写真のように扇風機を「強」に設定→上の方からバラバラーと種を落下しゴミだけ吹き飛ばすことに。これを数回繰り返します。結構な量の種も飛び散り回収不可能となりますが、まぁ大量にあるので良いでしょう。
もうちょっと効率的にやりたい&来年も同じことをされたい方は、インターネットで「唐箕(とうみ) 自作」と検索すると幸せになれるかもしれません。
時間に余裕があれば、再びブルーシート等に種を広げ、直射日光で天日干しをすると細かい虫等を殲滅することが可能です。
洗濯
ある程度小さいゴミが取れたら、晴れの日を待ち、種を100均の洗濯ネットに入れ水でごしごし洗います。
結構汚れているのか黒い水になりますが、何度が水を換え綺麗にします。
乾燥
写真では洗濯ネットに入っていますが、量が多い場合は再度何かに広げて直射日光で一気に乾かすことをオススメします。ここで日数をかけ、ちゃんと乾かしておけば、種自体はかなりの日数もちます。
完成
ご苦労様これで原料の完成です。
コメント